嫉妬/桐川

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嫉妬/桐川

何時も通りの出掛けついでのコンビニ。 何時も通り黄色いプラスチックの籠を持って 何時も通り適当のお菓子や飲み物を入れていく。 何時も通り一番最後に入れるんは此処のコンビニオリジナルのプリンで 甘ったるそうやなぁ……。 と思いながらそれを籠の一番上に放る。 お会計のレジにおるネェちゃんは相変わらず微かな化粧品の匂いがして、ちょっと伸ばした爪に、ちょっと凝ったモンをやっとった。 「…円になります」 言われた金額はやっぱり何時もとあんま変わりは無くて、俺は何時もと同じ様に尻のポケットにツッコンどった長年愛用の――表面が擦れたような黒い皮の財布を取り出す。 そして中から千円札を二枚くらい取り出して、レジの置かれたプラスチックの現金置きに置いた。 「お釣り…」 お釣りの金額を何か言ってたみたいだが、それは後からレシートを確認すれば良いか。と思い聞き流す。 それからネェちゃんの手からカサッとした紙と、ジャラッとした現金を受け取り、 買うたモンを袋に詰めてくのをじっと見詰めて、終わったら入れられたモンを引っ掴んでコンビニを出た。
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