死神と名乗る者

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予想通りの質問と答えに満足し満面の笑顔を見せた響は質問を無視して蘇生の準備をはじめた。 「先ずは、お前の家族や友達、事故の目撃した全ての者の記憶を消す、お前が死んだことを記憶から抹消し生きていることにする」 そう言いつつふわふわと浮かせていた体を地に降ろし鎌のえの先で思いっきり床を突いた。 すると、波紋が広がり周りの風景から色が失われ時が止まった。 「これで全ての準備は整った、一応車には轢かれたが軽い打撲で済んだ事になっているので♪」 と言い時雨の大理石の様に冷たくなった体に手をかざす。 すると光がふんわりと時雨の身体に降り注ぎ、冷たい身体に温もりと色が戻った。 「さてと、お前の名前を教えろ、それが契約になる。詳しい仕事内容はお前が身体に戻ってから教えてやるよ。」 満面の笑みで響は言った。 「俺の名前は五十嵐時雨だ」 彼が名を名乗った瞬間まばゆい光に包まれ気が付くと色がはっきりして時が流れていた。クーラーがついているらしい…肌を冷たい風が心地よく包んでいる…。 うっすらと目を開けると両親が少し安心したらしく 時雨が1日入院する事を知らせ着替えを置いていった。
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