傍観者と泣き虫

1/1
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ

傍観者と泣き虫

泣き虫に戻っていく 泣くたびに胸が苦しくなる どうすればいいか戸惑う 自分がわからなくなる 怖い 恐い 助けて 救けて いくら叫んでも いくら思っても 助けなんてこないことは知っているけれど それでも、それでも 考えてしまう 思ってしまう 助けはどこにあるんだろう 救いはどこにあるんだろう こんな益体の無い思いはどこに行くんだろう あぁ、馬鹿だ 消えてしまえれば良いのに そしたら何にも考えずにすむのに あぁ、愚かだ 誰からも忘れ去られれば、消えたと同意なのに 助けはこない 救いはない 薄ら笑いを浮かべてみているだけ 傍観者 見つめるもの 見過ごすもの もぅ いる意味がわからない 楽しいことの後の苦しみ 薄ら笑いを浮かべて見つめる傍観者 弱虫の、泣き虫の自分が蹲ってる でもみんなはみてるだけ 傍観者 傍観者 透明なはずの涙は いつの間にか血色に変わり 手首から流れつつけ 頬を伝う涙は枯れはてる それでも呟いていいですか? 『………助けて……‥。』 と、呟いていいですか?
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!