赤い狩人、青い狩人

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飛竜種に属するものの、前足は空を飛ぶためのものよりも 地上を駆け巡るのに適したものになっているため、原始的な飛竜なのではないか、と言われている。 ビートも二回ほど闘ったことがあり、その亡骸から素材を剥ぎ取ったこともある。 が、この素材ほど上質なものは手にしたことも、いや、見たこともなかった。 通常の甲殻よりも硬く丈夫そうで、鱗の一枚一枚が滑らかで、綺麗だった。 他にも、素材を提供した本人であるレイヴァンでさえ 何のものなのかわからない素材……まるで 鋼鉄のような質感の鱗(?)や、巨大な山羊の角のようなものなどがあった。 「お、モンスターの素材を売ってるんですか?」 声をかけられ、顔をあげると、フルフルの亜種から取れる素材を用いた防具、フルフルDシリーズのガンナー用を装備した、ビートよりも年下のような感じの青年がいた。 赤い 帽子のような頭用防具の下からは、並べられた素材を興味深々に眺める顔が覗いていた。 「…あ、これは『電撃袋』ではないですか。 こんなもの、一体 何処で手に入れたんですか?」 フルフルの上位素材『電撃袋』を摘み上げ、尋ねた。
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