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「先輩」
僕はヴィグルさんをそう呼んだ。
そしたら、すんごい顔で睨まれた。
「すっ…すいません…ごめんなさい…もう呼びません……」
電柱の陰に隠れて謝る……
だって凄く恐い……
「ソレ…良いな。初めて呼ばれたぜ」
ニヤリと笑いながらそう僕に答えたヴィグルさん……
その笑顔……
滅茶苦茶恐いです……
「で?何だ?」
「あ…えっと…どうして支給の服は黒のスーツなんですか?」
そう問うと物凄く僕を馬鹿にした顔をされた。
「俺達が白のスーツ着てたら間抜けだろうが……」
「でも…人間界で言われてる死神ってボロボロの布を纏った骸骨じゃないですか……」
「何百年も昔の話するな!!ぶっ殺すぞ!!!」
「ヒィィ…ごめんなさい……」
恐いよ……
母さん…僕…田舎に帰りたい……
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