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僕はヴィグルさんが物凄く怖かった。
でも、仕事だ。
頑張れ自分……
そう言い聞かせてヴィグルさんの後ろを歩いた。
「おい、新米」
「……はい?」
「アレがリストに載った奴だ」
ヴィグルさんは顎で前を歩いていた人を示した。
「アレ…なんですか?」
前を歩いていた人は、背中に紅い数字を背負っていた。
「死のカウンターだ。あの数字がゼロになったら死ぬ」
「でも…あの人、マイナスですよ?」
「だからリスト入りしたんだ。ゼロになっても死なない人間を回収するのが俺達の仕事だ!」
そう言うとヴィグルさんはその人に向かって走り出した。
「先輩!待って下さーい」
凄く足が早い。
走ってもヴィグルさんに追い付けなかった。
どんな足してるんだよ……
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