〓白衣の茄子物語〓

発病

｢３日間で胸水が２㍑も出たんだよ。ほら、更年期とか言っててだるかったり咳をたまにしてたじゃん？それがさぁ冬ぐらいから右足が痛いって言い出したんだよ。でもおかんの性格だから仕事も忙しいし、ずっと我慢してたんだって…。
最初整形外科の個人病院に通ってて、おかん胸も苦しいって言ってたのに先生が胸のレントゲンとか撮らなかったんだって。
で、右足のレントゲン撮ったら、骨に腫瘍があって普通ではこんなことはありえないから大きな病院に行きなさいって言われて、受診したら足に転移してるって。
肺か胃辺りの病気が疑わしいって言われたんだって。胸のレントゲンとったら右肺が真っ白で胸水が溜まってて、今すぐ入院ですって言われてすぐに胸水を抜いたんだよ｣

｢なんであたしに相談してくれなかったの!?あんたも！おかんも！｣
妹の話しをただただ聞いていた。

悔しさと悲しいのと、いろんな感情が涙となってボロボロ落ちた。

(なんで我慢してたんだよ…おかんのバカ！あ～…マジ最悪だょ。なんで相談してくれなかったんだよ…)

妹が話しを続ける。

｢ちぃも職場変わって大変なんだから言うなって言われたの。迷惑かけたくないって…｣

あたしだけカヤの外かよ…。

遠くにいるから？

正直、荷物まとめてもぅ実家に帰ろうかと思った。

だけど…仕事のことや彼氏のことを考えると頭が軽くパニックになった。