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美和ちゃんの言葉が過ぎって、同時に、無言に私を睨む姉の顔が浮かんで消えた。
メールが来なかったら、美和ちゃんの言葉がなければ、きっと、別な場所で時間を潰して帰るだけだったのかな。
けれど、遅くまで働いて、その上、いつも送ってくれるから。
これは、お礼。
届けて、すぐに帰ればいい。
変に身構えるから、後ろめたさが倍増するんだ。
仕事の邪魔になったら悪いし、すぐに帰ればいい。
「あの……」
「えっ」
まだお金を払ってないことに気づいて、慌てて払う。
金額ちょうど置いて、レシートも受け取らずに逃げるように店を出た。
駆け足で結井さんのいる会社へ向かうけど、縺れて上手く進まない。
信号で足止めされて、言葉にならないもどかしさが募った。
決心が鈍らないうちに、用だけ済ませたいだけなのかな。
もうちよっとで終わるよ。
握りしめた携帯が震えて、短い返事に目を通して、静かに閉じた。
びっくりするかも知れないけど、来なくていい、なんて言われたら、やっぱりショックだし、返事もせずそこへ向かった。
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