1話 俺と馬鹿とオタク

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俺の名前は、夜霧 説夜(よぎり せつや)。 どこにでもいる至って普通の高校生だ。 しかし、俺の通う高校は普通ではない。 詳しく言うと、俺の学校のクラスメートたちが普通では無い…。 これは、そんな普通な俺が、めちゃくちゃファンキーなクラスメート達と共に過ごした日々を描いたお話だ。 「説也、学食行こうぜ!!」 「ああ」 昼休み、友人の坂井義人(さかい よしひと)から、飯の誘いを受けて俺は教室を後にする。 「朝さ、目覚まし時計爆発してよ~。マジで死ぬかと思ったぜ」 教室を出た瞬間くだらない嘘をつく義人。 「死ね」 つまらないが一応ツッコんどいてやる。 「ちょっ!?冗談言っただけなのにいきなり死ね宣言ですか!?どんだけ罪重てーんだよ!?俺」 「死ね宣言じゃねぇ。…ツッコミだ」 腕をクロスしてポーズを決めてみた。 「なんのポーズだよ!?つーか、そんな冷たいツッコミなんて存在しねーよ!!…やべっ、うまいこと言った」 どうやら、『死ね』と『~しねーよ!!』の部分をかけたらしい。 「うまくねーよ。死ね」 「うああん!!冷たい。でも、そんな所が…」 頬を赤らめる義人。 まさか、コイツそっちの気が…!? 「寄るな!!きしょい!!」 そんなことを言ってる間に食堂に着いた。 すぐさま食券を購入する。 俺はカツカレーを食うことにした。 「義人は何食うんだ?」 「ん?うどん」 はぁ、あまりにも定番でつまんねー。 「つまんねーな。帰れよ」 「なんでだよ!!それ言ったら説也だって定番のカレーだろ!?」 義人が怒りながら反論する。 「俺のはカツが乗っててハイパーゴージャスなんだよ。お前のはただの素うどんだろ?せめてキツネうどんにしろ」 「しょーがねーだろ。今月小遣いピンチなんだよ!!」
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