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「アニ藤…」
「なんだい?」
俺の呼びかけに振り向くアニ藤。
「お前にはもうちょっと面白い発言を期待していたのに残念だよ」
俺は問答無用で駄目出ししていた。
「なにが!?なんか駄目出しされた!!」
俺の思わぬ駄目出しにアニ藤は驚愕の声を上げる。
「なんか、もっとこう…。インパクトが強い奴が最強でいてほしかった」
「いや、トラも充分インパクトあるでしょ!?何が不満なんだい!?」
「まあ、確かにそうなんだが…俺的にはハムスターとかが最強でいて欲しかったよ」
『え!?まさかコイツが!?』って言うくらい意外性のある方が面白いだろ?
いわゆる羊の皮を被った狼的な…。
こういうのってかなりかっこよくね?
「ハムスター!?イヤイヤそれはないでしょ!!単体だと残念な位ひ弱な動物じゃないか!!」
「バカやろう。小さくて可愛なんて最強じゃないか…。それに、もしハムスターが他の動物に殺されようなら、ハムスターファン倶楽部が黙っちゃいないぞ」
ハムスターファン倶楽部嘗めんなよ。
「ハムスターファン倶楽部ってなに!?」
アニ藤が声を上げて質問する。
「俺みたいな無類のハムスター好きの人間達で構成された集団だ」
「初めて聞いたよそんな集団…。つーか、殺されるんなら最強じゃなくね?」
「…………」
義人の正確なツッコミに黙る俺…。
「……じゃあ、最強の動物はハリセンボンだ」
「ハムスターから変えやがった!!というか、変わっても弱い動物じゃね!?魚じゃん!!」
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