2話 動物キング

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「アニ藤…」 「なんだい?」 俺の呼びかけに振り向くアニ藤。 「お前にはもうちょっと面白い発言を期待していたのに残念だよ」 俺は問答無用で駄目出ししていた。 「なにが!?なんか駄目出しされた!!」 俺の思わぬ駄目出しにアニ藤は驚愕の声を上げる。 「なんか、もっとこう…。インパクトが強い奴が最強でいてほしかった」 「いや、トラも充分インパクトあるでしょ!?何が不満なんだい!?」 「まあ、確かにそうなんだが…俺的にはハムスターとかが最強でいて欲しかったよ」 『え!?まさかコイツが!?』って言うくらい意外性のある方が面白いだろ? いわゆる羊の皮を被った狼的な…。 こういうのってかなりかっこよくね? 「ハムスター!?イヤイヤそれはないでしょ!!単体だと残念な位ひ弱な動物じゃないか!!」 「バカやろう。小さくて可愛なんて最強じゃないか…。それに、もしハムスターが他の動物に殺されようなら、ハムスターファン倶楽部が黙っちゃいないぞ」 ハムスターファン倶楽部嘗めんなよ。 「ハムスターファン倶楽部ってなに!?」 アニ藤が声を上げて質問する。 「俺みたいな無類のハムスター好きの人間達で構成された集団だ」 「初めて聞いたよそんな集団…。つーか、殺されるんなら最強じゃなくね?」 「…………」 義人の正確なツッコミに黙る俺…。 「……じゃあ、最強の動物はハリセンボンだ」 「ハムスターから変えやがった!!というか、変わっても弱い動物じゃね!?魚じゃん!!」
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