-六章*学園生活-

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そんな魔力膜をジルトは呼吸をするのと同じくらい簡単にこなす. しばらく膜の厚さを変えては戻すを繰り返すと,膜を張ったまま立ち上がり再び素振りを始める. ヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュ… 素振りをしているうちに黒刀の様子が変わった. 何もしていない時の黒刀はジルトの瞳と同じ様に全てを飲み込む様な黒だ. 今の黒刀も黒には変わりない. しかし刀の刃の部分が輝き鋭さを増している. 理由は簡単. ジルトが魔力膜を黒刀にも張ったのだ. 武器に魔力膜を張ると,武器の強度と攻撃力が上がる. これは強化魔法には出来ない事だ. その黒刀を自らの手足の様に扱うジルトの姿は,世界最強と呼ばれる総帝の名に恥じない…いや,相応しかった.  
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