幸か不幸か。

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…と、いうわけで、 あれから、学校を後にして、歩くこと10分程、 金持ちが住むことで有名な住宅街の一角に、 彼女の、那倉家の邸宅があったのです。   いや、もう、なんて言うか、 …格がちげぇ…   明らかに土地の無駄使い。 デカすぎる邸宅。 …ちょっと、那倉さん…貴女のご両親の仕事って、何ですか?   デカすぎの豪邸の前でぼけっとする僕に、 「何してんの、さっさとしてよ」   イライラを言葉にふんだんに織り交ぜた、刺付きのセリフが。   「あ、あぁ…了解、です」   もう既に、玄関で待っている彼女の所にかけて行く。   鍵を開け、邸宅に入る。   「………」 「…お邪魔します」   何も言わない彼女に変わって、お邪魔しますと言っておいた。
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