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「あ、いや…その、なんか言わなきゃ駄目かなーと」
「…口は災いの元って言葉知ってる?」
「申し訳ありませんでした」
余りにも、にこやかに殺気を向けてくる彼女に間髪入れず平謝りの僕。
…なんとも情けない。
「見え透いたお世辞って私嫌いなの。とくに今こんな状況だからなおさら」
「いや、べ、別にお世辞ってわけじゃ…」
「仙道くん、何か?」
「いえ、なんでもありませんともっ」
正直、今日一日でどれだけ寿命が縮んでいることやら…
でも、こんなのはまだまだ生温い試練だと気付かされるまでに大して時間は必要なかったのでした。
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