第壱章 コキリの少年

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「リンク!起きてー!」   辺鄙なところにある小さな森、コキリの森に少女の黄色い声が響く   少年、リンクは寝ぼけ眼で二階の窓から顔を出す こちらに向かって叫ぶ緑色の髪が映える少女、サリアの姿がある 慌てて扉を開け放ち、一階に繋がる梯子を下りる   「ほんとにねぼすけなんだから!」 いくら咎められようとも寝起きのリンクの頭脳は働いていない   「まったく、そんなだから妖精がいないのよ」 リンクは心なしか悲しそうだ
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