春の息吹

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龍彦が廊下を歩いていると、反対方向から同じクラスの高下雅章が歩いてきた。 「まーくん、おはよ」 龍彦が挨拶すると 「…。」 ものすごい形相で龍彦を睨みつけた…。 「…ぁぅ」 以前から龍彦と雅章は、特別仲がいい訳ではないが、決して仲が悪い訳でもない。 むしろ龍彦は雅章を尊敬していた。 なぜなら雅章はバンドを組んでおり、ベースボーカルという龍彦には到底無理なこと成し遂げているから。 理由は分からないが、あれ以来龍彦は雅章に嫌われたみたいだ…。
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