春の息吹

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休み時間中──。 将紀は机を太鼓代わりにし、ドラムのシュミレーションをしていた。 「うわぁ…すげ…」 その腕さばきに龍彦はただただ見とれていた。 「まさちゃんスゲェな。ドラム、いつからやってるの?」 龍彦が目を輝かせて聞いた。 「ん~、小学3年くらいかな。」 将紀はその問いに、少し自慢気に話した。 「ドラムって才能が必要だと思うんだ。それを平気でやっちゃうまさちゃんはスゲェよ」 「いやいや、俺だってな、かなり練習したからね。 いいか?結果なんてもんはな、練習したらした分だけ身に付くんだよ」 「なるほど…でも俺はドラム出来ないなぁ。てか俺、楽譜も読めないし、楽器もロクに触ったことない…でも、気持ち良く歌が歌えれば、それで満足だな」 「うん、たっちゃんがそう思うんなら、それでいいと思うよ。歌うこと、やめんなよ」 「うん!」
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