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龍彦が息を整えようと深呼吸していると、
次に優太が話し掛けてきた。
「なぁ、歌ってみてどうだった?」
龍彦は荒れた息を整え、充実した顔で答えた。
「こんな大勢の人の前で歌うのは…恐いし…逃げたくなる…。
でも…でも…
すんげぇー気持ち良かった!」
「そっか。
たっちゃんは歌うことがホントに大好きなんだな」
「うん!」
龍彦はこの日、ほんの小さな勇気を見せた。
そしてバスは学校へ着き、皆それぞれ帰路につく。
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