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どれだけの間眠ったのだろうか――
体のけだるさがそれほど長い時間ではないことを物語っている。
――まずいな。
李弘は数十の馬の走る音が近くまで来ていることを感じた。
李弘は身を起こし、慎重に四方を見渡した。
隣の慕容風は寝ているのだろうか。
何の反応もない。
ついに李弘は数十の鮮卑人騎兵隊が疾風のごとくこちらに向かって来る姿を見つけた。
「将軍!将軍!
追っ手が来た!隠れよう!」
慕容風は慌てる様子もなく瞳を開け、微笑みながら言った――
「緊張することはない。味方だ。」
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