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ユリカ「…私はあの日のこと忘れないわ…義行が私を捨てて…美樹と駆け落ちしたことを…」
ユリカ達の中では義行が美樹を拐うようにしてこの町を捨て、駆け落ちしたことになっていた…
ユリカ「舞…なんで私が歌手になろうと思ったか分かる?」
伊沢は戸惑いながらも「ご…ごめん、わからない…」と答えた…
ユリカ「…義行にね、私を捨てたこと後悔させたいの…こんないい女を…捨てたんだって…思わせたいの…」
ユリカは肩が震えていた…頬を伝って涙が溢れた…
伊沢「…ユリカ」
伊沢はユリカを抱き締めた…伊沢の泣いて腫れた目からまた涙が出てきた…
ユリカ「きっと…後悔…させるんだから…うぅ…」
ユリカの涙が桜の花びらが散ってピンク色に染まった地面に落ちた…
佐原:……義行、こんなに自分を愛してくれる人を傷つけて…何も思わないのか…帰って来いよ義行…
佐原は桜散る青い空を見上げた…
……………
や…やめてくれ…
ザッ…ザッ…
こ…殺さないでくれ…もうしないから…許してくれ…!
ザッ…ブンッ!
ズバッ
がっ!はぁ…
ドサ…
「…お前らが…悪いんだからな」
…暗闇の中で1人の男が死んだ…血で赤く染まった刀を握る紅い瞳の男に殺されて…
どこにいるんだ…父さん…
暗闇の中で紅い瞳が光った…
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