DIRTY BOY

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元々漁港として栄えた、ここの港。 昔からいろんな密航者の出入りはあった。 とくに、アジア諸国からは、クスリのルートは多かった。 しかし、地元の組織、いわゆる、ヤクザが仕切っていたため、一般人に流れる事はあまり無かった。 その組の全権を仕切っていたボスが、ケイゴと洋一の実父だった。 数年前、引退こそしたが、今でも街の顔役としての地位は変わらない。 ただし、余命短しの審判を受け、病院に横たわる。 ハンにとって、きっと、目障りだったに違いない。 車の窃盗団もハンに違いない。 小さな港に関わらず、大きめの工業船が出入りしだしたのも、ボスが引退した頃からだ。 クスリのルート 車の輸出 やり方さえ違えど、ハンにとって、この親子は、商売の邪魔である。 しかし、なぜ洋一を狙ったか… 意図があるのか? たまたまなのか? トミーには、解らなかった。 『ケイゴさん、動かしちゃ、やばいな…』 トミーの言葉にジョニーは、これから起こるであろう恐怖に身震いした。
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