プロローグ

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プロローグ ガタッ・・・ ゴトッ・・・ 臭い排気ガス・・・ 土の臭いがするトラックの中・・・ 私は体を小さくしてうずくまっていた。 他にも私と同じ人が居る・・・ ボロボロの服装・・・ ぼさぼさな髪の毛・・・ 汚れている手足・・・ どこへ連れて行かれるかはわかっていた・・・ 私は恵まれない子だったから・・・ だから私は売られた。家族が私を売った。 そして、この世界で恐れられている街がある。 私はそこへ連れて行かれるのだ・・・ トラックの小さな窓から見える風景を見て、私は身震いをした。 門だ!・・・・・ついにここに来てしまった・・・ トラックは門の中へ入り、街中を走る。 私は震えていた。 窓から見えるのは数々の廃墟のビル・・・ ごみの山・・・ ゴミをあさるカラスの群れ。植物が1つもなかった・・・ そして・・・・ まだ幼い子供たちの死体だった・・・ この街は恵まれない子供が来る場所・・・ 地獄絵図だった・・・ そう、死の街と恐れられている・・・ 子供だけが来る場所・・・ 『BLOOD street』
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