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  「……先生の言うこと、誰も信じなくなったんだ」 「なんで?」 「この学園が今の姿になった原因。 根本的にはあたし達生徒が悪いんだけど、先生達も悪いの。 だからあたし達に歯向かわない。 ……正確には歯向かえない。 それぐらいの事をやったから。 それがなんなのかは、知らなくていい事だから言わないけど」 「へえ……」 正直意外だなと雛樹空は思った。 単なる生徒同士の事件に教師が首を突っ込むことが出来ないだけだと思っていたが、教師も関わっているとなれば話は別だ。 これは思っているより底が深いなと、雛樹空は心の中でため息をついた。 「でも生徒の中に悪い子はいないから安心してね」 笑って舞結は言った。 その言葉が嘘ではないのは舞結や瑞妃を見れば分かる。 雛樹空に対して無関心な人達も、決して雛樹空を拒絶しているわけではないのだ。 自分の殻に閉じこもることなく、外からの人間を受け入れている。 それがせめてもの救いというところか。 「ありがとな」
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