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(おかしい、おかしいでしょ…!)
少女は落ちていた。
自殺願望があるとか誰かにビルから突き落とされたとかではなく、何故か庭に空いていた穴に。
それも落とし穴なんてかわいらしい深さのものではない。
(なんで庭にこんなに深い穴があるの!?)
少女はもう5分ほど落ち続けていた。
それにも関わらず底はまだ見えてこない。
(…そうよ、これは夢なんだわ…そうに決まってる!)
期待を込めて頬を抓ってみても、
「…痛い」
そんな期待はあっさり打ち消されてしまう。
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