第6章ー唄

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すると、物陰から泉貴が現れた。 泉貴「どうも。 俺の声に聞き覚えない?」 ストーカー「小夜と話していたガキの声!!」 泉貴「正解。 此方こそ初めまして。 ストーカーさん。」 ストーカー「グッ…」 泉貴「あなたが熊のぬいぐるみに盗聴器と発信機を仕込んでいたのは解っていたよ。 だから、逆にその盗聴器と発信機を利用させてもらったよ。」 ストーカー「何?」 泉貴「まず、あの結婚話は嘘ね。 あなたを煽って、すぐに小夜さんと接触される為にね。」 ストーカー「ちょっと待て。 そんな打ち合わせいつ…」 泉貴「相手に自分の伝えたい事を伝える方法は口だけじゃなくて、手もありますよ。」 ストーカー「!!……紙に書いて伝えたな!?」 泉貴「大正解。」 ストーカー「この…」 泉貴「そして、発信機はあなたを安全な所に惹きつける為に使わせてもらったよ。 そう。小夜さんのいない所にね。」 ストーカー「何言ってるんだ? 小夜はここに…」 小夜「つまり、こういう事よ。」 ドン!! すると、小夜は煙に包まれ、次の瞬間、煙の中からアリスが現れた。 泉貴「紹介するよ。 俺の守護獣アリスだ。」 ストーカー「だ、騙したな!!!!」 アリス「えぇ。 本物は今頃、別ルートから帰宅途中よ。」 ストーカー「クソ…クソ…お前ら。 いい加減にしろよ!!」 ストーカー『締め付けろ!! 鎖尾!!』 すると、ストーカーが付けていた桃色の指輪から沢山の鎖が出て、その中から尻尾が鎖、先端が楔の形状をしている狒狒と狼を足して2で割ったような獣が現れた。 アリス「うわっ!! 強そうな奴出てきた。」 泉貴「ホント…頼んでおいて良かったな。」 シュバッ!! すると、あちこちの物陰から成二・雨海・修造・梓が現れた。 ストーカー「鎖尾!! やれぇ!!」 鎖尾「御意。」 ジャララララ!!!! すると、鎖尾の尾が泉貴に向かって飛んできた。 修造「避けろ!!」 雨海「キャア!!」 成二「ノワッ!!」 泉貴「ホイッ。」 梓「チィッ!!」 泉貴達は辛うじてかわした。 泉貴(小夜さんの方にも美鈴達を付けたのはまずったかな。 まあ、あっちが本命だし、何かの不備でバレたかもしれないから、結果オーライだな。)
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