第6章ー唄

8/13
7339人が本棚に入れています
本棚に追加
/646ページ
撫子「ワァ!! キレイな衣装ですね。」 小夜「フフ。 似合うかしら?」 美鈴「はい。 似合ってます。」 雨海「でも、白なんですね。」 小夜「ん? 白は似合わない?」 雨海「いえ、そうじゃなくて。 ただ、未婚の女性が白のドレスを着ると結婚出来なくなるというジンクスがあるんです。」 泉貴「そういや、そんなのあったな。」 小夜「大丈夫よ。 私に貰い手なんていないと思うし、それにうちには煩い小姑がいるしね。」 梓「小姑?」 小夜「その内、会えると思うわ。」 泉貴「ん?」 泉貴は棚に置いてある熊のぬいぐるみを見つけた。 泉貴「小夜さん。 この人形は?」 小夜「ああ。 それ5日前にファンの人にもらったの。」 泉貴「ふーん。……………そういえば、小夜さん。 お母さんから、ストーカーに悩まされてるって聞いたけど…」 流次「え? そうなんですか?」 小夜「ええ。 毎日、私の郵便受けに[あなたを縛りたい。]って書いた手紙が沢山届いたの。」 流次「それは…」 梓「悪質な…」 泉貴「ストーカーさんは束縛プレイがお好きのようだ。」 成二「おいコラ変態。 言葉を選べ。」 泉貴「失礼な。 俺は変態じゃない。 変人だ。」 雨海(訂正するのそこなんだ!?) 小夜「だから、私も[そんな性癖はありません]って手紙を郵便受けに入れておいたの。」 美鈴(え? 普通書く?) 政正「ていうか、そろそろ行かないとヤバくない?」 流次「そうだな。 じゃあ、小夜さん。俺らはこの辺で。」 小夜「楽しんでいってね。」 修造「はい。」 ガチャ 流次達は控え室から出て行った。 美鈴「あれ? 泉貴どこ行くの?」 泉貴「ちょっと、小夜さんに用があるから、先行ってて。」 美鈴「用って?」 泉貴「秘密。 すぐ終わるから。」 パタン 泉貴は控え室に入っていった。 美鈴「?」 そして..... 小夜「皆さーん!! 今日は私のコンサートに来てくれて有難う!! じゃあ、一曲目は私のデビュー曲『涙の泉』から行くよ!!」 観客「イエーーーーーー!!!!!!」 美鈴「すっごい声ねー。」 政正「鼓膜破けそう。」 泉貴「ごめん。 遅れた。」 そう言いながら、泉貴がやって来た。
/646ページ

最初のコメントを投稿しよう!