プロローグ~肥え過ぎた現代社会~

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――20XX年、現在。 いつからこの世界は、こんなに荒れ果ててしまったのだろう。 『暴力』…『詐偽』…『裏金』…『援交』…『一家心中』…『ドメスティックバイオレンス』…『虐待』…。 次々と無駄に繁栄していく電化製品、都市機能、携帯電話…。 アジアやアフリカ等と比べ、日本の裕福過ぎる自給率。それに伴い大量に捨てられていく、ただの生ゴミと称せられた朝・昼・夜食の残りもの… 汚い金の為に夜の街を徘徊し、自らの体、魂をそっけなく売る少女… 毎夜毎夜狩りと称し、無関係な人を襲い、金を残す事なく奪い、しまいには殺人、放火、自らの異性への欲望を満たす為の暴力… 数えればキリが無い程浮かんでくる、今の現代社会の黒い秩序。 ――今の時代を生きる者達は知っているのだろうか。 国の為に、与えられた自由の中に、死を選んだ者がいた事を。 愛する者との永遠の別れかも知れぬのに、死を選ぶしかなかった悲しい運命を持った者達を。 …………………………
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