■学園内大会本選

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  試合が終了し、観客席に六人が腰を下ろした。 そして、アルスは柔らかく微笑むと。 「皆さん、お疲れ様です」 やけに嬉しそうな声で言った。 誰もがゾクリという悪寒を覚えてしまうほどだ。 はぐらかすように、シオンが言葉を紡いだ。 「つ、次はカインが来るだろうな」 「そうね。これは作戦を練るべきかしら」 「カインとアミティエは常時二人行動ですからね」 「こっちは三人でぶつけにいくか?」 レイナとシオンとアルスが作戦会議が始まると、他の三人は巨大水晶に目を向けた。 そして数分後、アナウンスが響きわたる前に、リリスが言った。 「あ、カイン先輩の試合が始まりますよ」 リリスがそう言うと、五人は試合会場の方に目を向けた。 そして視界に移る光景を、シオンが代弁する。 「フィールドは平地、陣形はカインとアミティエに他四人は前線か」 ラスターは注視していた。 訓練の時も、カインの本当の実力は見たことがないからだ。 ラスターはさっきから興奮が収まらぬ心中で、ただひたすらに、戦いを楽しもうとしていた。
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