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試合開始の合図と共に、カインチームの前線四人が駆け出す。
しかし、カインとアミティエは――
「あれは明らかに……」
「舐めてますね」
ラスターの言葉を、アルスが継いだ。
カインは草むらに寝そべり、アミティエはその隣に腰を下ろした。
興奮していただけに、ラスターは少しばかり冷めた気分になってしまっていた。
一方、前線の四人は、相手と拮抗しているように見える。
しかし、数が二人も足りないのは致命的である。
数瞬の後、相手チームのリーダーであるウィルスが、カインチームの二人を打ち払った。
巨大な大剣を豪快に振り回しているが、おとなしそうな細身の青年だ。
「やっぱりウィルスは強いね♪」
「ええ。魔法を使えない所を除けば……」
リディアとアルスの話を聞くに、ウィルスという青年は四年生なのだろう。
残った自チームの二人を連れて、カインとアミティエの法に向かっていた。
「これで残りはカインとアミティエ先輩か……」
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