■学園内大会本選

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  「さて、どうするか」 シオンの赤く腫れ上がった頬が、唇と一緒に揺れる。 「間違いなく、カインとアミティエは二人で行動するでしょう」 「そこはやっぱり、私とシオンで行くべきかしら?」 「はい。でなければ太刀打ちできません」 「ああ。レイナちゃんは俺が守る!」 アルスの言葉に、シオンは真剣な表情で頷いた。 美形なシオンは、それだけで魅いってしまうほどなのに。 「だってレイナちゃんは……おぶぉっ!」 なぜか、かっこわるい。 「私は、リディアと後方支援に回らせて頂きますね」 「援護と回復は任せてね!」 ぴょんぴょんとリディアが跳び跳ねて、アルスはニッコリと微笑んだ。 「リリスさんとラスターさんは、二人で前線をお願いします」 「わかった」 「わかりました」 二人の頷きを、アルスは満足そうに見ていた。 「基本的に、カインさんとアミティエさんを、シオンさん達が抑えてる間に、私達が他の四人を殲滅します」 終わり次第、全力で片付けるということだ。 しかし、ラスターはほんの少し不満があった。 内心では、カインと全力の勝負をしたかったのだ。 「以上です。では、今日はゆっくりと休んでください」 決勝戦の前には空きがある。 六人が各々動くなか、ラスターはシオンを呼び止めていた。
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