■学園内大会本選

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  一方で、ラスターとリリスは苦戦していた。 ラスターの機動力を生かして攻撃を仕掛けるが、リックにその全てを捌かれてしまっている。 リリスに至っては、弾数も段々と失っていき、長くは保てない状況だ。 悔しそうに、ラスターは剣を振るっていた。 「……同じ一年なのに、悔しいなぁ……!」 「くくく、仕方ねーよ。俺は強いからな」 悠々と双剣を受け止め、ニヒルな笑みを向ける。 繰り返される斬撃に、刀身と刀身がぶつかり合う。 最後の一撃。 互いに剣をぶつけ合うと、その衝撃を利用して、ラスターは後ろに飛びのいた。 「……リリスあれをやろう!」 「うん……わかった!」 「あん? なにする気だ」 リックも警戒したのか、様子を見るべく距離をとった。 セレナーデの弓を、ラスターが斬りおとしていく。 「フランヴェルジュの能力解放“極炎”」 その瞬間、ラスターの右手のフランヴェルジェが光輝き、炎の竜巻が巻き上がった。 竜巻のようにリック達を襲い、そこで停滞した。 「なんだこれっ!」 リックとセレナーデは後ろへ跳び、炎を避けようとする。 そこにリリスの詠唱が響き渡った。 「真空の壁、大気の断絶! ヴォート!」 緑色の光が、二人の真下で輝く。 気づいた時には遅く、リックとセレナーデの周りには透明な壁のようなものができていた。
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