■学園内大会本選

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  もう一方で、シオンとカインが対峙していた。 レイナは、アミティエの放つ光の矢を悠々と避けつつ、接近している。 どちらもシオン側の方が優勢だった。 カインが剣を振るうと、縫うようにそこにシオンの殴打が打ち込まれていく。 カインは、シオンの間合いに入っていた。 「アローレイ!」 光の矢が螺旋を描いて、レイナを襲う。 しかし、レイナもそれを避けて自分の間合いを作っていた。 レイナの突き出した細剣を、アミティエは腰に携えた長剣で何とか防ぎきっている。 「無理はしないほうがいいわよ」 ――まったくだよねぇ。 アミティエは笑みを溢していたが、かなり分が悪い状況だ。 アミティエは刀身を弾いた反動で後ろへ跳ぶと、指輪の魔法を展開させた。 「モグラ!」 その瞬間、レイナの足元の大地が牙となって隆起する。 しかし、レイナは当然のようにそれを避けるのだから、アミティエは笑うしかなかった―― 「ぶっ飛べ!!」 シオンは踏み込み、勢いよく拳を穿ち上げた。 腹を捻じ込むように突き上げられた拳に、カインは冗談なしに意識を手放しそうになった。 「ぐぅっ……!」 「カイン、まずいね。ちょっと危ないよ」 壁に叩きつられたカインは、アミティエと目配せをし、頷いた。 もちろん、シオンとレイナも警戒する。 「――戊!(つちのえ)」 その瞬間、カインは叩きつけるように大剣を振り下ろした。 剣が地面に叩きつけられた瞬間、大地が爆発を起こして崩れ落ちた。 二人の姿とともに。
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