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「シオン先輩はエンシェント・ウエポンを使えるのか!?」
石橋の上に五人は居て、レイナはリディアの治癒魔法を受けていた。
「ええ、彼だけじゃないでしょうか。私が知る限りは」
「学園に?」
「いえ、この国にです。研究者が、この学園に押しかけた日もありましたからね」
その時を思い出してなのか、アルスは重々しくため息を吐いていた。
一方、ラスターは歓喜していた。
――すごい、やっぱり凄いんだ、あの人は!
その目は輝き、一瞬でも見逃さないようにと、シオンを凝視している。
「でも……アルス」
リディアが表情を曇らせて言うと、アルスは頷いた。
「完全に本気ですね。皆さん、巻き込まれないように」
アルスも真剣な表情だった。
確かに、この場所からでも恐怖が感じ取れる。
現にリリスは震えている。
「でもなんで……、シオン先輩はあれを使えるんだ?」
「彼は、ルーン文字を解読できますから」
「ルーン文字?」
アルスは「はい」と言って、頷く。
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