■学園内大会本選

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消え入るような声で呟いて、シオンは微かに憫笑を浮かべた。 カインがその笑みに目を向けた瞬間――シオンは目先まで足を踏み込んでいる。 シオンは瞬時に間合いをつめると、カインに向かって槍を突きつける。 咄嗟に反応し、カインは刀身で槍を押さえるが、 「ち……から負け、か……!」 強大な力に突き飛ばされた。 両腕で防いだのに、地に足をつけていたのに―― その時、突き出した格好で無防備になるシオンを、背後から長剣が襲い掛かる。 「ダメだ、アミティエ! 引け!」 えっ? カインの声よりも早く、アミティエは自分が宙を舞っていることに気づいた。 振り下ろしたはずの剣は地面を転がり、睨むシオンの姿が目に映る。 シオンから氷のように冷たい目に寒気を覚えた時には、意識を失っていた。 「まずいな……」 恨めし気に呟いて、カインはふらふらと立ち上がった。 今のカインは無防備。 しかし、シオンは追い討ちをかけない。 それどころか降参と言わんばかりに槍を地面に突き刺した。 しかし、降参ではない。
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