■学園内大会本選

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  「――氷影の鳥籠」 氷のように冷たい声で紡がれる。 その瞬間、シオンとカインを囲むように、地面が凍結し、そこから大量の氷槍が隆起した。 「終焉だ」 「降参させないとは、えげつない……」 笑声交じりに言いながら、大剣を一閃した。 銀色の軌跡が尾を引いて、シオンの胴体へと吸い込まれていく。 近づきすぎましたね。――カインの表情から、そう伺えた。 そして大剣は、シオンの胴体を切断した。 ――氷のシオンを。 「こっちだ」 斬ったものは、シオンの姿が映し出された“氷槍”だった。 カインが周囲を見回すと、幾重にもある氷槍には、シオンの姿が映し出されている。 それでもカインは微笑を崩さなかった。 「なら……全て薙ぎ払う!」 カインは遠心力を使った回転斬りで、邪魔な氷を一掃した。 しかし、斬っても斬っても氷槍がなくならない。 「なっ……!」 カインの表情が曇り、初めて焦りの色が浮かんだ。
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