■学園内大会本選

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「私達はまぐれで……!」 「ダークドラゴンなんか出しちゃいましたよねー」 「俺なんて決勝では……」 「予選でフェイトに勝ちましたよねー」 アルスは、満面の笑み――いや、ニッコリと黒笑を向けた。 弁解も弁明もできない。 晴れて二人が有名人になることに、アルスは拍手を送っていた。 『勝者チームの皆様はこれより、別の場所にて表彰を行います』 「表彰? 校長も見てたのか……(ていうか校長いたんだ)」 「知らなかったのですか? 王立騎士団人選委員も来ていますね」 「えっ!? この大会って、そんな規模がでかいのか?!」 リリスは更に落ち込んでしまい、ラスターは驚きと嬉しさに声を荒げていた。 王立騎士団人選委員は、優秀な人材を王都直属の騎士団に推薦できる機関だ。 あくまで推薦という形だが、学園に四年間通って得られるか得られないか、という大切なことだ。 『準備が整いましたので、選手の皆様を移動させます』 アナウンスが鳴り響いた後、六人は平衡感覚を失った。 もうこの感覚にも慣れたな、とラスターは苦笑している。
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