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その後、六人で祝勝会を兼ねて街へ出向くことになった。
商業都市バロルの特徴として、学園をでると、すぐに飲食店や服飾店等があるということだ。
一同がその道を歩いていると、
「やあ、さっきぶり」
ふと、横の方から声が聞こえた。
一同が振り向くと、そこにはカインとアミティエが平気そうな顔で立っていた。
「俺達も輪に入れて貰えないかな?」
「それは大歓迎! 皆で行った方が楽しいしな」
頷いたのは、意外にもシオンだった。
先ほどまで激昂していた男とは思えない。
二人の参加に、反対するものはいなかった。
「ところで、今はどこを目指してるんだ?」
呟くようにラスターが質問した。
一瞬、シオンの唇がニッと吊り上る。
「ふふふ、行ってからのお楽しみだ」
含みのある言い方に、ラスターとリリスは首を傾げた。
一方で、アルスは呆れるような目を向けていた。
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