第二章 ―信念、想いと共に―

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  中庭のコンクリートで固められた床の上、二人はいた。 「さっき話した通り」 ラスターは双剣の柄に手をかけ、抜いた。 「行く前に、俺の実力を実感したかったんだってな」 シオンは手甲を掲げ、ニヤリと笑う。 どこか楽しそうだ。 「負けない! 俺は……追い付くんだ!」 双剣を手に、ラスターは駆け出した。 金属音が響き渡る。 一合、二合、三合、四合―― そこには激しい攻防が繰り広げられていた。 シオンの流れるような打撃は、ラスターを襲う。 それでもラスターは倒れず、間合いの取り方を考えることで、徐々に反応できるようになっていた。 (ああ、――楽しい) なによりも、その戦いにラスターの心は奮えていた。 筋肉が悲鳴をあげ、苦痛に顔が歪み、精神的に疲労していく。 それでも楽しかった。どうしてか楽しかった。 負けそうで、悔しいはずなのに。 ――それでも、楽しかった。
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