■明かされる真実、指輪の誓い

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  「悪いな。ラスター、騙しちゃって」 ラスターは苦笑しながら、首を振った。 カイン達の家に、レイナとアルスを除く全員が集まっていた。 レイナとアルスは、どうやら食事をしに行ったらしい。 そして全員を集めたところで、シオンが話したのは指輪のことではなく、戦争についてだった。 「実は今回の戦争について話すことがある。――これについてはカインから聞いたんだけどな」 カインを見ると、笑みを崩さずに頷いた。 なぜ、シオンに言わせているのかはわからない。 「結論から言えば、この戦争自体は陽動だ。本当の目的は《古の鍵》と《神の器》を狙っている」 聞き慣れない単語に、カイン以外の人物は首を傾げた。 「古の鍵に神の器……?」 リディアの頭上に疑問符が飛び交う。 突然の話に、ラスターとリリスも首を傾げる状況だ。 「ああ、戦争と称して、一部の人数で攻め込んでくるはずだ。始まりの塔と言われる《マナの塔》へ」 「えーっと、……《マナの塔》って普段は騎士さんが管理しているんですよね?」 「リリスの言うとおり、普段はな」 「まず根本的なとこから。古の鍵ってなに?」 ラスターの質問に、シオンは肩をすくめた。 「古代の魔導兵器の鍵だ」 「古代の魔導兵器……?」 「ああ、下手したらセレスティア国が一発でぶっ飛ぶ」 それこそがぶっ飛んだ発言だ。 ラスターとリリス、リディアは身を乗り出して驚いていた。
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