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夏期休暇に入る前の終業式は無事に終了した。
これより夏期休暇に入る生徒達の予定は様々。
戦争が起こるという理由から、王都に行くものは少ないそうだ。
そんな中、いつもの中庭にて、アルスとシオンを抜いた六人は集まっていた。
「さて、移動はめんどくさいから、アミティエの魔法で飛ぼうか」
「……相変わらず便利な魔法だな。俺もほしい」
ああ、無理だな。
カインのそう言いたげな視線に、ラスターもわかってるよと睨み返した。
その後ろで、気だるそうに呟くアミティエ。
「でも魔力の消費量が膨大なんだよね……人数に比例して」
「アミティエの魔法は何かと消費量が多いのね?」
レイナの言うとおりだ。
彼女は何かと魔法をぶっ放す癖もあるのだろうが、多くが中級か、初級の中でも中級に近い魔法を使っている。
「それにこの魔法は上級だからね。お手軽じゃないんだよー、はぅ」
「そうそう……」
「大変なんですね……。頑張ってください!」
ようやく送られた応援の言葉に、アミティエはパッと表情を明るくした。
心配してくれるのはリリスだけだよ、と、抱きついて頭を撫でている。
「じゃ、アミティエよろしく」
ほれほれと頭を撫でられて恥ずかしそうにしているリリスから、、アミティエは渋々離れた。
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