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「――じゃあ最後に私の自己紹介かな。私はアミティエ・クラン。リリスちゃんのパートナーです。よろしくね、ラスター君」
カインの隣にいる少女――アミティエは柔らかく微笑んだ。
アミティエは、背中まである金色の長いウェーブのかかった髪に、幼さを感じさせる柔らかな輪郭をもつ女性だ。
しかし、リリスよりも背は高い。
「さて、これからはこの四人で活動するからね。皆仲良くしよー」
「「そうなんですか?」」
「あ、相変わらずハモるねぇ……まぁ不服はないよね?」
カインの言葉に不服はなかった。
むしろ、リリスやラスターにとっては嬉しい出来事かもしれない。
「まずは君たちの実力が見たいんだけど、ここで暴れるわけにはいかないからね。場所を移動するよ、アミティエ」
カインはアミティエに目配せをし、アミティエもそれにウィンクで答えた。
一方、ラスターとリリスは不思議そうにしている。
するとアミティエは長剣を抜き、剣を地面に突き刺した。
そのまわりに白い魔方陣が浮かび上がる。
「さぁ移動するよ。――無光なる虚空の扉、楔を持ちて開放せよ」
祈るように柔らかな詠唱。
アミティエが詠唱すると、ラスター達を囲むように魔方陣が光を放つ。
そして光が爆ぜた瞬間、それが収まった時にはラスター達の姿がなかった。
挿し絵:依菜子様![image=233580064.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/233580064.jpg?width=800&format=jpg)
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