■授業とパートナー

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  「……完全に負けましたね」 残念そうに呟いたものの、悔しさはなかった。 むしろ清々しいようで、ラスターの表情に曇りはない。 一学年しか違わない者とここまで差があったのは悔しい。 だが、それは自分もまだまだ強くなれるということだ。 だからこそラスターは清清しい気分だった。 「いや、素晴らしいよ。これなら1ヶ月後には強くなるって」 「そ、そうですか? ありがとうございます」 ラスターは照れくさそうに頬を掻きながらも、素直に嬉しそうだった。 微笑んでいたカインは身体を翻し、アミティエとリリスかの方を振り向く。 「アミティエ、そっちはどう」 「……うん! センスがあるね! さすがは幼馴染みコンビ」 歯を見せて笑ったアミティエに、カインも微笑む。 アミティエもリリスの力量を計っていたらしく、リリスは肩で息をしていた。 「大丈夫か……?」 「ラスター……こそ」 ラスターの言葉に、リリスは小さく笑った。 むしろラスターのほうが辛そうだよ? と付け加えて。
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