■授業とパートナー

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  「さて、疲れただろ? 今日はこれで終わり」 その言葉に二人は安堵した。 夕焼け色の空が黒く塗りつぶされていく頃だった。 「あ、今更だけど。これからは学生寮とは別に、俺の家で住んでもらうからね。四人で」 「え……?」 カインの言葉に、ラスターとリリスは同時に言った。 当然の反応だ。急に言われたのだから。 「大丈夫大丈夫、部屋も別けてるし広いよ」 「……いや、そういう問題では……」 アミティエの言葉に、ラスターは訝しげに答えた。リリスも困っているように見える。 だが、最終的にはカインの言葉に二人も丸め込まれた。 その説得が終わり、完全に夜の空になっていた時―― 「んじゃま、家に行く前に温泉に行こうか!」 その瞬間、アミティエが怒気を含めた眼でカインを見た。 引き吊った笑みでカインは、慌てて手をぶんぶんと振っている。 その瞳には、殺気が孕んでいた。 アミティエの視線は、カインを真正面から捉えたまま微動だにしなかった。 カインは必死に「ほら、汗かいたしね?」と、冷や汗混じりに説得している。 しかし、ラスターとリリスは全く気付かずに、温泉かぁ、と嬉しそうに呟いていた。   二人は温泉というのを知ってはいたが、見たことがなかったからだ。
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