■特訓

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  カインの言う【俺の家】とは、ホテルだった。 どうやら多額の料金を払えば、長期間貸し出しが可能らしい。 不思議なホテルだな、と思いつつラスターは指定された部屋に向かった。 中に入ると、部屋は広く、個室も四つあり、キッチンから何から生活に必要なものは揃っていた。 既に二つの個室は使用されているのは当然だが、一つはシンプルに、もう一つはぬいぐるみ等がありカラフルな部屋になっている。 そこに疑問をもったラスターは首を傾げてが呟く。 「これって……」 「ああ、そっちはアミティエの部屋。こっちが俺」 「「え?」」 二人は目を丸くして驚いた。 同棲なのか、と。 不思議そうにカインは小首を傾げたが、すぐに「ああ」と頷いて微笑んだ。 「……ああ! 二人は別の部屋があるから……」 「そうじゃなくて!」 リリスが声を張り上げて、続ける。 「二人は……一緒に暮らしてるんですか?」 「「うん」」 アミティエとカインは平然と頷いた。 もともと色恋沙汰には弱いリリスだ。 ラスターの思ったとおり、リリスは「凄いです……」と呟きながら目を回していた。 「二人は恋人なんですか?」 カインとアミティエはお互いに顔を見合すと、ぷっと吹きだした。 「ないない」 「違う違う」 二人は動じることなく頷いた。 兄妹には見えないし、親戚なのだろうか。 ラスターはそう訊こうとしたのだが、カインによってぴしゃりと切られてしまった。 「まぁどうでも良いけど、色々教えなきゃいけないからリビングで話そうか」
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