■特訓

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咆哮だけで、ラスターを圧しつぶす勢いだ。。 モンスターが恐ろしいのは、躊躇や容赦がないところだ。 そんな事を思ってる間に、ギカンティスが迫っていた。 ギカンティスの拳は、ラスターの眉間に向かって振り下ろされる。 ラスターは咄嗟に横に跳んで、それを避けた。 しかし、ギカンティスの攻撃は終わらない。 そこに拳が横薙ぎに振るわれ、裏拳となって襲い掛かる。 ラスターは慌て体を伏せると、その隙に懐に飛び込み、剣を振るった。 「これなら……っ!」 剣を切り上げ、そのまま空へと舞い上がる。 しかし、ギカンティスはそれを難なく防御した。   ――無意味に飛び上がるな。   ニヤリと顔をゆがめた化物が、そう囁いたような気がした。   空中で無防備なラスターを狙う一撃は、避けられるはずがない。 (やば……ッ!!) ここぞとばかりに、ギカンティスの力を込めた拳が無防備な腹部に叩き込まれた。 内臓が破裂するような激痛が込み上げ、呻く間もなく――ラスターの意識は刈り取られた。
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