■学園内大会予選

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もちろん、さっきの魔法には弱点がある。 普通の魔法のように、放つ位置――魔方陣を移動することができない。 リリスの攻撃は周囲に対して、より警戒を強めた。 ――平地からの奇襲攻撃というのは少ないよね。それなら、先手を打っても問題はない……かな。 リリスは意を決したような瞳を見せ、銃弾を一つだけ変えた。 「最初から使っちゃうなんて危ないかな? でも……仕方ないよね!」 平地においての近接戦闘に、リリスの勝ち目はない。 かといって、さっきのような魔法には誰もかからない。   それを理解したうえで、リリスはまたも銃弾を上空に放った。 乾いたかんしゃく玉のような音が響く。   バカの一つ覚え―― しかし、魔法とは種類が異なる術式が、空に浮かんだ。 それを見て、選手だけじゃなく観客もざわめいていた。 カインも目を見開いて、それを注視している。 「アミティエ……、まさかあれ……」 「私は苦手だったんだけどね。あの子、ちょっと天才すぎかも」
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