■学園内大会予選

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リリスが去った後も、観客席が騒いでいた。 「おいおい、一年だよな?」 「すごいわね……魔工学科の生徒かしら」 「それよりダークドラゴンをどこで使役したんだよ!」 「そういや何であんなのを従えてんだ…」 観客席はリリスの召喚したダークドラゴンの話題に持ちきりだった。 「それよりアミティエ」 「うん。レイナ先輩が居たなんて…。危なかったよ」 「確認不足だった。自分の目線で考えていたからかな」 カインが俯くと、アミティエは苦笑した。 その間も観客席はリリスの話題で盛り上がっている。 「それは仕方ないだろう」 ふと二人の横から、声が聞こえた。 そこには切れ長の青い瞳で、カイン達を見つめる青年がいた。 目にかかる銀色の髪をよけて、フッと笑った。 その容姿は、レイナと並べば、兄妹として美しい絵になると思える。 そう、容姿だけ見れば《クールでかっこいい青年》がピッタリなはずだ。 「……シオン先輩か」 「久しぶりだな、カイン」 「相変わらずですね……」 シオンと呼ばれた青年は、カインの肩に手を置いた。 カインは微妙な顔をしつつも笑みを崩してはいない。
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