■学園内大会予選

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「久しぶり! シオン先輩!」 今度はアミティエが、シオンに語りかけた。 カインとは違い、先輩に対してと考えれば馴れ馴れしいほどでもある。 「おお!アミティエも久しぶりじゃないか! ……ああ、再開を楽しみたい。しかし、俺は試合なんだよな……。またな!」 「ばいばーい!」 「……さようなら」 「カイン、そんなに悲しい表情を見せるなよ……。俺だって悲しいんだ……。レイナちゃんの凛々しい姿が見れなくてな……」 見た目とは真逆。 クールなんてイメージは簡単に覆される男だ。 「レイナちゃん! 今いくよ!!」 カインは心の中でそう思った後に、「黙ってればかっこいいのに」と呟いた。 ――そう、彼は無類の「レイナ好き」だ。 異常なまでにレイナを愛し、ストーカーのごとく付きまとっている。 学園で最も有名な人物といえば、大半が『シオン』というほどだ。 それほど彼はレイナが大好きで、なによりも――最強だった。
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