■学園内大会予選

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「ほぉ……一年のラスター・レジェンドか」 「あっれー? フェイト知ってんの?」 ラスターは名前を呼ばれて驚いたが、少し良い気分になった。 無名の自分が、有名な先輩に知られていたのだから。 「ああ、カインがパートナーだからな」 「ふぅん。まぁ、どうするの? あんたと私の勝負には邪魔だよ」 エイテルは怪しい含み笑いを、ラスターに向けた。 素直に降参すれば、痛い思いはしないよ。 サディスティックな視線が、ラスターにそう告げていた。 しかし、フェイトがそれを制して前に出る。 「私が始末しよう。カインの弟子とあれば、一ヶ月だったろうと楽しみだ」 「さっすが体力馬鹿♪」 そう言うとエイテルは、焼け焦げた一本の木を切断し、その切り株に腰を下ろした。 傍観に徹するようだ。 「一年だからと言って手加減はしない。行くぞ。ラスター!」 ラスターはその気迫に、少しばかり怯んだ。 荒々しい獣に似た重圧だ。   しかし、気持ちを落ち着かせて――負けじと叫んだ。 「望むところです!」 「ははは!よくぞ言ったっ!」
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