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「我が力を見よ! ――地の砕撃!(ちのさいげき)」
渾身を込めた斧を振り下ろす。
棒のように扱っていることが驚きだ。
そして斧が床を打った瞬間、前方の周りの床が爆発し、岩や木々を噴き上げた。
大地が隆起し、荒れ果てた地を砂煙が舞う。
あの至近距離では逃げれる筈もないと確信したフェイトは、エイテルの方へと向き直った。
「待たせたな」
「終わりね……」
「ああ、次はエイテル。お前だ」
「違う違う。……あなたがよ」
その冗談に、フェイトは笑い出した。
「ふはははは! 何を言っ……ぬぐぉっ!?」
しかし、フェイトの言葉が言い終わる前に、その巨大な体躯が音を上げて地面に崩れ落ちた。
エイテルはサディスティックな微笑を、その後ろに向けている。
「ほら、ね」
後ろには、ラスターが剣を構えていた。
さっきの男のように、柄を突きつけている。
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