第一章 ―運命、出会いと共に―

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  リリスは【合格者発表・魔工学科】と書かれている欄をジッと見ている。 隣には不合格だったようで、涙を見せている人もいた。   ――私も泣いちゃうのかな?  でもでも、試験の結果は悪くはなかったはず!   不安、そしてわずかな期待に、心臓の鼓動が早まる。 意を決して、リリスは合格者発表を上から下へ見ていく。   ただの文字が、自分を祝福するか、あるいは突き落とすか。   リリスにとって、文字の羅列が恐ろしいと思ったのはこれが初めてだった。   しかし、あっさりすぎるほどに自分の番号は見つかった。 「あっ……あったー!! 私の番号あったよ!!」 リリスは自分の番号を見つけると、隣にいたラスターに抱きついて、右手で自分の受験番号を指を差す。 気分は有頂天、天にも昇れる勢い――いや、昇ってはいけない。 しかし、ラスターはそれに対して無反応だった。 ラスターは合格者発表を一点に見つめながら、口を半開きにして呆然としている。 その様子を見て、リリスの脳裏に嫌な予感がよぎった。 ――ラスターは受からなかったんだ、と。 「……あっ……」 そう考えたリリスは罪悪感を感じて、目を伏せる。 リリスは慌てて抱き着いていた体を離し、慰めの言葉も思い付かずに立ち尽くすしかなかった。
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